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製品情報

プロテインSキット

プロテインSとは

  • ビタミンK依存性糖蛋白質で肝臓、血管内皮細胞、その他の細胞(Leydig細胞や骨髄巨核球など)で産生される。1-2)
  • 遺伝子(PROS1)は第3染色体(3q11.2)に局在し全長110 kbで15個のエクソンを含む。1, 3)
  • 血漿中の濃度は約320 nM (25 μg/mL)で、約60%はC4b結合タンパク質(C4bBP)と複合体を形成し、残りの約40%が遊離型として存在する。1-4)
  • 活性化プロテインCや組織因子経路インヒビターのコファクターとして働き、過剰な血液凝固反応を制御している。1-3)
  • プロテインS の異常/欠乏は、静脈血栓塞栓症(VTE) の危険因子であり、日本人の血栓性素因である。2-7)
  • 日本人には「プロテインS 徳島」というプロテインS の機能低下を伴う遺伝子変異が健常人の約2% に存在し、その保因者はVTE を発症する危険性が高い。2-8)
  • 妊娠時は生理的にプロテインSが低下し、血栓症のリスクが上昇する。6, 8-10)

プロテインS徳島(Protein S-Tokushima, K155E)変異とは

  • 1993年に名古屋大学から報告され、1994年には徳島大学でも同定された。2-3, 5, 7)
  • プロテインS分子の155番目のアミノ酸リジン(K)が、グルタミン酸(E)に置き換わる遺伝子変異(国際命名ルールではK196E)である。2-7)
  • 活性化プロテインCに対するコファクター活性が低下している(蛋白量は正常)。2-7)
  • 日本人の約55人に1人の割合(約2%)で、この変異が存在する。2-7)
  • 静脈血栓塞栓症の危険因子で(Odds比:3.7~8.6)、日本人の先天性血栓性素因である(この変異を持つ人は血栓症体質)。2-3, 5-7)
  • 日本以外でこの変異は見つかっていない(日本人固有の変異)。3, 6)

血液凝固系(カスケード)とプロテインS